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家のカビを放置すると危険?原因や対策を詳しく解説

皆さんはカビに悩まされたことはありますか?

冬場や梅雨の時期など、対策を練ってもカビは発生してしまうことがあります。日本の気候はカビが繁殖していく上で、とても良い条件が揃っているのです。

家の中で繁殖したカビは、放置していると住む人の健康に影響を及ぼす危険性があります。

イギリスでは、住居のカビが原因で重度の呼吸器疾患を患い、2歳の男児が亡くなるというニュースがありました。

これはとても悲しいことです。

家は大切な家族を守るものであり、健康に害を及ぼすことがあってはなりません。

カビはまず発生させないことが重要で、被害を最小限に抑えるためには原因や対策を知っておくべきです。

本記事ではカビの原因や対策、カビと密接な関係にある住宅の性能や建材について詳しく解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください!

カビが発生する原因

まず、カビが発生する原因は高温多湿、そして栄養となる有機物にあります。

これらの条件が重なると空気中に漂っているカビの胞子が根付き、一気に繁殖してしまうので、普段の生活にも注意が必要です。

皆さんが日々に何気なくとっている行動も、カビにとっては繁殖する絶好のチャンスかもしれません。

それぞれ、カビの発生に繋がりやすい条件をご紹介していきますので、当てはまるかチェックしてみて下さい!

1,高い温度と湿度

先述した通り、カビは高温多湿を好みます。

カビが好む温度は20℃前後とされており、皆さんが普段生活をしている室内の温度帯と同じです。

湿度は80%以上が発育の条件になっています。もし結露などの水分が菌表面にあった場合は、カビの成長が進行してしまいます。

ただし、カビにはいくつか種類があり、5℃程度の温度帯で発育したり、乾燥を好むタイプもあります。ですので、温度や湿度を調節したからといって、全てのカビに対して有効な対策であるとは一概に言い切れないのです。

2,空気の循環が悪い場所

カビは空気の循環が悪い場所でもすぐに繁殖してしまいます。

例えば、押し入れやクローゼット、家具と壁の間などです。風通しが悪いと湿気も溜まりやすく、カビにとって良い環境を作り出してしまいます。

特に水回り付近に設置することの多い、冷蔵庫や洗濯機などの家電。近くにカビが発生して悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

さらに、空気の循環が乏しい場所には、カビの栄養源となるほこりも溜まりやすく、繁殖の促進に繋がるので注意が必要です。

3,温度差が激しく結露が起きやすい場所

カビが繁殖してしまう典型的な原因の「結露」。

結露は温度差が激しく、湿度が高いところで起こります。特に冬場の窓には結露が起きやすく、皆さんもご覧になられたことがあるかもしれません。結露が起こる場所は水分が豊富にあるので、カビの繁殖にピッタリのスポットなのです。

部屋は暖かい、しかし外は寒い。この寒暖差が結露を生み出し、それを放置するとカビは繁殖してしまいます。

目視できない壁内結露には注意が必要!

ここまで、カビが発生してしまう原因についてご紹介してきました。

先述した3つの条件は、全て皆さんの目に見える範囲で起きることです。目に見える範囲であれば定期的な掃除などで、対策や対処を講じることができます。

一番怖いのはカビが生えているにもかかわらず、対策や対処どころか、気付くことすらできないところで発生してしまうことです。

「目に見えないカビ」は、一体どこで発生するのでしょうか?

答えは、家の壁の中です。

原因として、壁内結露の影響が大きいと考えられています。家の壁は外気温と室温の境目となっているため、温度差の影響を最も受けやすく、結露が発生しやすい状態となっているのです。

目に見える結露と違い、壁の中は見ることができず、もちろんその水分を拭き取ることもできません。

・なぜ壁内結露が起きるのか

壁内結露について、もう少し詳しく解説します。

空気は温度が高くなると体積が大きくなり、低くなると体積が小さくなる性質があります。

そして、空気は目に見えない水分を含んでおり、これが天気予報などで目にする湿度です。日本は夏になると高温多湿になり、湿度が高い日は80〜90%ほどになりますよね。

外気の影響を受けると、壁の中も熱くなります。しかし、快適に過ごすために室内では冷房を使って涼しく過ごしているはず。そうすると、壁の中の熱い空気は、室内側の冷たい空気の影響を受け、冷やされていきます。

冷やされた空気は体積が小さくなっていき、もともと保有していた水分を抱えきれなくなってしまいます。

空気中に含まれていた水分は水蒸気として溢れ、透過性のない物体に付着し、結露として現れるのです。

これが、壁内結露が発生する仕組みです。

・透過性のない建材とは?

例えば、透過性のない建材には「気密シート」があります。

近年の住宅は気密性・断熱性を高めるために、壁の中に気密シートが使われています。気密シートは室内側の水蒸気の移動を防ぐ役割を担っていますが、それが仇となり、気密シートに付着した水分は、結露になってしまう恐れがあるのです。

壁内で発生した結露は逃げ場がありません。

壁内結露が原因でカビが繁殖すると、家の腐食や健康被害に繋がりかねず、将来的に後悔する結果となってしまうでしょう。

このことから住宅先進国ドイツでは、1970年後半より非透過性の建材の採用を法律で禁止しており、日本の90%以上の住宅はドイツでは建てることができないという悲しい現状があります。

カビがもたらす健康被害とは

カビがもたらす健康被害で最も有名なものは「シックハウス症候群」でしょう。

シックハウス症候群は、住宅建材に含まれる化学物質だけでなく、カビによっても引き起こされることがあります。

カビが発生した箇所はダニが繁殖しやすく、そのカビやダニの糞尿や死骸などがハウスダストになります。

ハウスダストが肌に付着したり、体内に入ることでシックハウス症候群を発症してしまうと、肌の痒みや腫れ、めまい、頭痛、咳、鼻水など様々なアレルギー症状を引き起こします。

シックハウス症候群について、「公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の発表しているデータによると、2000年代前半から相談件数は減少傾向にありました。

しかし、ここ数年で相談件数はまた増えてきています。

冒頭でもお話しした通り、カビは呼吸器疾患の原因になる・アレルギー症状を引き起こすなど、放置してしまうと健康面に影響を及ぼします。

特に、体の小さな子供やペットは大人の人間と違い、リスクも高まりますので注意が必要です。

カビに効果的な対策

身近に存在しているカビは、放置してしまうと様々な問題が起きることがお分かりいただけたと思います。

そのカビを発生させないために、日々の生活で皆さんが簡単に行うことができる対策を3つご紹介します。

対策は至ってシンプルですが、どうしても面倒なときもあるかもしれません。しかし、日々の生活に今からお話しすることを取り入れて習慣化していけば、カビが生えにくい環境を作ることができるのも事実。

それぞれ確認していきましょう。

1,定期的な換気

定期的な換気はカビにとって非常に効果的です。

近年の住宅には24時間換気の設置が義務付けられています。こちらの設備はあくまで建材から発せられるホルムアルデヒドなど、化学物質を屋外に排出するもの。

効果的な対策は24時間換気と合わせて、定期的に窓を開放し換気をしていくことが望ましいです。家の中には、どうしても空気の循環が悪い箇所があり、湿った空気が滞留してしまいます。

そのような場所に新鮮な空気を送るために、定期的な換気はとても重要なのです。

また、クローゼットや押入れ、物置など、湿気が溜まりやすい場所もこまめに換気することを心がけましょう。

2,家の温度や湿度を一定に

家の温度や湿度を一定に保つことは、部屋同士の温度差が無くなるので、壁に結露が起きにくくなります。

日当たりの悪い北側の部屋など、ドアを開けておくだけでも対策になります。

また、冬場や梅雨の時期などは、湿度は80%を超えないように意識し、60%程をキープすることを心がけましょう。

3,家を清潔な状態に保つ

カビに対して効果的な方法として、家を清潔な状態に保つことも重要です。

こまめな清掃を心がけることで、カビの栄養となるものを残さないようにしましょう。

カビの栄養源になるものは、タンパク質や油分、ホコリに至るまで様々なものがあります。まだ小さなお子様がいらっしゃるご家庭ですと、食べこぼしなども栄養にされてしまいます。

住宅内はカビにとって栄養の宝庫ですので、できる限り清潔な状態を保ち、カビを発生させないように心がけることが重要です。

また、窓や北側の部屋など結露の起きやすい箇所は、こまめに水分を拭き取り、カビの発生を抑えましょう。

カビが発生しない家に必要な性能

カビの発生を抑える上では、先述したこと以外にも効果的な方法があります。

それは、家づくりの段階からカビ対策をしていくことです。

カビが起きにくい家づくりをしていく上で重要になるのは、透湿性能です。

断熱・気密性能は重要ですが、単純に高断熱・高気密だけの住宅では、屋内で発生した水蒸気の逃げ場がなくなってしまいます。

カビが生えにくい住宅を作るためには、透湿性を持たせることが大切です。

先述した通り透湿性が無ければ、壁内で発生した水蒸気は行き場を失ってしまいます。行き場を失った水分は結露となり、清潔に保てないだけでなく、シックハウスなどの健康面へのリスクも生じてしまうのです。

調湿作用や透湿性の高い建材を使用することで、非常に効果的な結露対策になります。

新築・リフォーム時は断熱材をしっかりと選ぶ

新築・リフォーム時には、透湿性能を意識することが重要です。

これはカビ対策に必要なだけでなく、住宅寿命や暮らしやすさに関わってきます。家は大切な資産ですので、皆さんの目に見えない部分までしっかりと選んでいく必要があります。

もし、今回ご紹介してきたように家の内部で結露が起き、カビやダニが繁殖していたら、住宅寿命、そして皆さんの大切な家族が健康被害にあうリスクがあります。

カビ対策において、家づくりの段階から考えていくことはとても重要になるでしょう。

・木学の家の断熱材「Ecoボード」

木学の家では環境を意識した断熱材に力を入れており、ドイツ生まれの木繊維断熱材「Ecoボード」を使用しています。

こちらの断熱材はその名の通り、木の繊維から作り出された断熱材です。Ecoボードは非常に高い断熱効果を持ち、気密シートを使わない施工方法なので気密性が未来まで持続します。

また、Ecoボードは優れた透湿効果を持ち合わせていることから、結露を発生させない家づくりが可能になりました。

健康面に関しては、天然素材である木を原料としているので、空気の汚染は起こらず、化学物質に敏感な方にも安心です。

家の呼吸を妨げない断熱材Ecoボードは、今後の家づくりにおいて重要な建材になっていくでしょう。

呼吸する家の性能について詳しく解説したコラムもございますので、宜しければこちらもご覧ください。

木学の家の建材は大切な家族を守る

家に使用する建材一つで性能も変化すれば、リスクが現れてしまうこともあります。

木学の家では化学物質を使用せず、天然素材で家づくりをしています。天然素材を使用した家づくりは健康被害のリスクを低下させ、安心して暮らすことのできる家を実現しました。

大切な家族を守る。

その当たり前の安心こそが、現在の家づくりに足りていないものです。

木学の家は、住宅先進国であるドイツの家づくりから多くを学んだ、大切な家族を守ることのできる家なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はカビの原因や対策を主にご紹介してきました。

カビは油断してしまうとすぐに増殖し、放置すると健康被害のリスクがあります。カビの原因となる結露が発生してしまったら、こまめに拭き取ることが重要です。

家はできるだけ清潔な状態をキープし、カビの繁殖を抑えていく。

そして、皆さんが今後家づくりやリフォームを検討されている場合は、透湿性能を意識してみてください。

こちらの記事が皆さんにとって参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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